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another morning

生きるように、綴ること。綴るように、生きること。

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おかえり さよなら

太陽が沈むよ
中庭に生えたまっすぐの木の
てっぺんにだけ日があたる
こんな奇跡もあるのだと
からだの中の何かがほどける

遠くの笑い声は
同い年の誰か
ここに居ていいですか
聞いていたいよ

太陽が沈むよ
中庭の銀杏のてっぺんに
きんいろのぬくもり
こんな景色もあるのだと
指先に救いがふれる
太陽が沈む
太陽が沈むよ
さよならはただ明日までのことさ

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君の名は

君の言葉
君の視線の動き首の角度
腰の位置足の運び髪のひと揺れ
君のありとあらゆる瞬間は
わたしの心を突き刺している

離れれば姿が見えないという事実が
姿が見えていれば傍らにいないという事実が
傍らにいればこちらを見ていないという事実が
こちらを見ていれば思いがここにないという確信が
わたしの心臓に爆薬をまく
ひっきりなしに

そして絶望に蝕まれた心と魂
救いがたくわたしは殺されてゆく
わたしが思う君のすべてに
そしてまたわたしが思う君のすべての
幻をずたずたに切り裂きながら
最後の酸素を求めている
そしてわたしを殺すわたしが殺す君は
君の名は世界
君の名は世界

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創れ、語るな、創れ、語るな、創れ、語るな、語るな語るな

今日という今日は
わたしという形を
とことんまで壊してやるのだ
金槌で のこぎりで くぎ抜きで
この嘘を あの見栄を こびりついた傲慢を

ぐちゃっ 

やわらかでみにくいないぶは
歓喜と絶望を行ったり来たり
隙間風のひと押しで
ばらばらになれる

なれない なれればいいのに

わたしのわたしが殺しにくる
ああ心は雨後のように深々と虚無
ただこんな姿でも熱いものが頬を濡らした

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瞬間
シャーペンで皮膚をつつくと
膿んだ言葉が流れ出した
ギュッと絞れば
あとは
パイナップルジュースだ

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わたしは詩人ではないから

少し前から詩が書けない
だけど全然苦しくない
ひと月たっても詩を書けない
それでもたぶん気に病まない

「焦るな」、疲れた夜
岩盤浴で隣り合ったパンダ


いいことなんだ これは


この頃言葉が生まれない
白紙に向き合う喫茶店
痛みや衝動 向かいの歩道
ヒールの中の小指が痛い


生きるために詩を書いているので
詩を書くために生きているのではない


わたしは詩人ではないから


いいことなんだ これは


物足りないような気がするのは
絆創膏をはがすときのようなものさ

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プロフィール

HN:
かるら
自己紹介:
秋山生糸/かるら。1985年生まれ。女性。ブログを通じていろいろな方々と交流していきたいと思っていますので、コメントなどぜひお気軽に残していってください。
2013年12月より短歌1日10首目指して更新中です。

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