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another morning

生きるように、綴ること。綴るように、生きること。

お気に入り詩・短歌ブログ

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短歌ドリル ―ドミノピザ―

1. ろうろろん世界に「好き」というかわり空間をつたってゆく音素

2. TOTOが人の肌よりあたたかくあたし結婚できないはずだ (うたの日 10/10『トイレ』)

3. いま、月のまあるいふちをなぞるように線路はきみの駅へ近づく

4. 喪失は喪失であり晴れの海なんの喪失かなど知らない

5. ぽっかりと開いた空の湖に吸い込まれてった友だちがいる

6. 四季ごとにジャムを煮ながら暮らしたいクックパッドを知らない国で (うたの日 10/6『ジャム』)

7. 充実野菜100万本ぶんほどの汗を流して、ねえ、ありがとう

8. 雨足が強まってきた ゆっくりと出前のチラシなどをめくりつ

9. 暖色のあかりの下の食卓へ嵐の夜をゆくドミノピザ

10. 木綿豆腐ほろほろくずれゆく晩の白いものだけ食べて生きたい

11. 「今こんな夕焼け」その明るさにきみとの距離を噛み締めている

12. 灯火はほのあたたかく揺れゆれて安らかにある上昇気流 (うたの日 9/16『橙』)

13. じゃがいもで戦争してた 将来はホッツェンプロッツになると決めて (うたの日 10/3『ドイツ』)

14. 広辞苑の滑らかな背に耳寄せて二十四万の言霊をきく (うたの日 9/24『辞書』)

15. 二十四時と零時のあいだに現れて孤独を告げる天使の安否 (うたの日 9/17 『否』)

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16首。ここ最近のもののサルベージ

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短歌ドリル ―観覧車―

1. わたしたちおんなじものを好きになる 雑誌、アイドル、いじめの相手

2. 最後には正しくできるはずなんだ三度枯らしたサボテンを買う

3. 練乳をひと瓶買ってしまったしオンザ眉毛でこの夏はゆく

4. 二冊めの地学ノートのなかの詩は押し入れの奥ときどき光る

5. 厳然と閉じた表紙がここにあるゲリラ豪雨でも終わりは終わり

6. そのことはわかる、とても良く分かる、テレビのなかの戦争みたいに

7. きみの詠むきみがわたしじゃないことの昏い水面にとける三日月

8. 戸が閉まりまた開くまでの十五分キスをしていていい、観覧車

9. 何処へもたどり着かない楽しさの遊園地にあるものみな回る

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1は「うたの人(題『人気』)」に投稿した歌。同調圧力について
言いたかったけど、まだまだであった。
4.はそののち歌会(題『詩』)に投稿。

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短歌ドリル ―遠回り―

1. 箱庭にはじめて人を置いてみる横にナイフを突き刺しておく 8/5『箱』

2. 燃え尽きた花火を入れた水底の黒い泥あれが溜まってしまい 8/7『花火』

3. 吐いちゃえばラクになるんだ竜巻も吹雪も虹も青空もぜんぶ 8/9『吐』

4. 夕映えに鞄が軽くなるような誰も知らない遠回りする 8/10『自由』

5. あなたのことを許しますまた会いましょうプラスマイナスゼロの渚で 8/11『+-』

6. いつ役に立つかわからぬ包装紙の角を合わせて畳んで眠る 8/12『いつ』

7. 濃くいれた紅茶にミルク注ぎ入れわたしはわたしだけの王様 8/13『王』

8. 自意識の鉄の甲羅につぶされて虹色のせんべいになるって 8/14『意識』

9. 晴れの空に目を閉じるときみずからを駆りたてやまぬ赤色に会う 8/16『赤』

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9首。うたの日をがんばってました。

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短歌ドリル ―ピクセル―

1. うろこ雲 呼気と吸気に付加価値を説明できず天をあおげば (7/29 『付』)

2. 左手でひそかに測るおっぱいはシオンの丘にまだ遠いらし(8/1 『おっぱい』)

3. たくさんのたくさんのことがあり今は元気ですってビラを撒きたい

4. 角砂糖のきいいと哭いて滅び行く我が幻想に降れふれひかり

5. この町をつくるすべてのピクセルよ最大輝度でばらばらになれ

6. ※「この町をつくるすべてのピクセル」にきみもわたしも含まれてます

7. 天井の上の5階と6階の上の夜空でキスするふたり

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7首。1,2はうたの日に投稿したものです。

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短歌ドリル ―銀色のFin―

1. 好きなとき好きな口笛吹けるよう手を繋ぐほかはだまって歩く

2. 銀色にかがやく"Fin."を見たあとの風吹きさらすベランダに立つ

3. 好きなことをしていていいよわたしならくすりを飲んで寝るだけだから

4. 黒い字で病気の名だけ書いてある白い看板ひかる看板

5. 窓際で泣いてはだめと言ったのにきみはそんなに口笛を吹く

6. 背が伸びて地面は遠くなったのに空はちっとも近くならない

7. 久しぶり。溶けかけの境界線は色を濃くしてまた歩きだす

8. ハローキティのジャージにクロックス履いて悪いか、わたしこの町が好き

9. ストローで吸っては混ぜるハニーラテこの頃ついにしっくり甘い

10. ジムを出て夜が脚本だったからスマホを握りつぶす勢い

11. おばさんに肩を押された、輪郭が祖母に似ていた、花を買おうか

11-b. 我が肩を圧せる老女の顎つきの祖母に似ており 花屋へ寄らむ

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11首+α。tweetしたものたち。

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プロフィール

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かるら
自己紹介:
秋山生糸/かるら。1985年生まれ。女性。ブログを通じていろいろな方々と交流していきたいと思っていますので、コメントなどぜひお気軽に残していってください。
2013年12月より短歌1日10首目指して更新中です。

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