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another morning

生きるように、綴ること。綴るように、生きること。

お気に入り詩・短歌ブログ

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短歌ドリル ―笛―

1. ほんとうは笛に生まれてきたかったせめて毎朝牛乳を飲む

2. 経理部でわたしひとりが切り株に掛けてイチョウの葉を数えてる(お題「席」)

3. 見渡した窓の明かりをぷちぷちと一つまたひとつ潰してみたし(お題「窓」)

4. ごめんねを言えないでいる君の目に首長竜が浮上している(お題「首」)

5. 冬のこと手触りのよい記憶だけウールマークのように永遠(お題「毛糸」)

6. 大晦日からはみ出したドラえもん未来で会おうねと手を振って(お題「藤子不二雄」)

7. 飲みすぎたなぁハロウィンの翌朝の渋谷の道のような身体だ(お題「道」)

8. 紺色の上着をかしてあげるから帰ろう、いちばん星が光った(お題「紺」)

9. 不器用なイルカもやがて跳ぶことを覚えてただのイルカになった(お題「イルカ」)

10. 青色のクーピーばかりいつだって短くさせる世界が好きだ(お題「短」)

11. 今朝、夢のなかで守ってくれた人を夫にすると決めて木枯らし(お題「結婚」)

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うたの日のものを中心に。

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短歌ドリル ―かぶと虫―

1. はかり売りできる心がもうなくて左胸で抱く天竺ねずみ

2. 宇宙とは加速していく暗闇の広がりのこと、さよならカエル

3. 死ぬまえに訪ねる森を決めながら水をはらないバスタブのなか

4. 博士それはかぶと虫です、博士あなたが恋したものはかぶと虫です

5. キラーT細胞っていうしわかってた二分の一は有罪だった

6. 何もかも憎いんだろうきらきらと白血球が討ち死にをする

7. 花びらが地面に描くまぼろしの桜のかたち 君に恋した

8. 白シャツにためされている四月、朝食べたトーストぶんの確かさ

9. パンジーの花やわらかくあのこともそのあとの戦争も知らない

10. 春色のパンダのマーチ 新しい街でせいいっぱい生きていけ

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久々に。1.はお花見歌会で出した歌の別バージョン。

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短歌ドリル ―廃墟の香り―

1. 毒のある言葉ひとかけ きっとこの白雪姫は目を覚まさない (お題「姫」)

2. 金色の小石ならべて夕まぐれあの一言の正誤をしらべ (お題「誤」)

3. ヒーローとして旅立った少年が誰かの最終ボスになる道 (お題「ヒーロー」)

4. 行く年と来る年があり行く年が行ったその先のことを知りたい

5. 人間でよかった捨てられるときに最大級に泣き叫べるし

6. 父さんとすすったカップヌードルのカレー味だけ あのスキー場 (お題「スキー」)

7. とろとろ歩きやがってと毒づいて気付けばひとりぼっち 早足

8. バスタブを隅まで磨く 明日こそわたしはわたしになれますように (お題「祈り」)

9. いちばんめの引き出し軽くノックしてよい一年でありますように (#よい一年でありますように短歌 で投稿)

10. かじかんだ指にぬるま湯ひりひりとそういうことだ泣いてしまった

11. 一週間ぶりに帰ったアパートはすでに廃墟の香りし始め
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最近のもの。11首。
かつて人魚だった泡を抱きしめて今日も響いています海鳴り

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短歌ドリル ―いちごアイス―

1. われわれは太陽の子ださよならの前には丸くなって手を打つ

2. The World is difficult ―明け方に帰るところをなくした森だ

3. 心臓に黒いダーツを突き立ててその持ち主を探す道行き

4. 母親が嫌いと言った香水をお守りにして暮らしています

5. よろこびと思って抱いてほしいので吐くまで浸かるミルクのお風呂

6. 特定の受信メールに返信を書くまでの間にあるわだかまり

7. 恋人と呼べないひととキスをしたその唇で吹くシャボン玉

8. 冬のない島へ あらゆる感情がハイビスカスの色で咲く島へ

9. 誘蛾灯、わたしのほうを見ていないときのあなたがいっとう好きだ

10. 灰色の胎児を宿す夢でした歩道の上のガムの跡たち

11. 夢のなかで笑う女がいるときはそれは悪夢だ 夕焼け小焼け

12. 循環参照と向き合う休日のオフィスの窓の果てのない青

13. 覚えてる?青いニットを取りだしてリゲイン飲んで会いにいきます

14. いつの日かわたしも向かう 昭和生まれの百円が皆消えてく穴に

15. 幸せな野原で牛が一つ鳴きムー大陸は海に沈んだ (題詠「牛」)

16. 読みさしの本を閉じたる黄昏のからだのうろに響く砲声 (題詠「本」)

17. 新雪にいちごアイスを埋めておく(春になってもきみとふたりで) (題詠「冷蔵庫」改作)
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17首。最近作ったもの。

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短歌ドリル ―孤独フリーク―

1. ざらざらの舌で自分に触っては傷ついているけだものだった

2. 金銀のうろこを羽に貼りつけて飛べなくなったりゅうのおはなし

3. カーテンの隙間から空 じんろうの人の部分が肌荒れをする

4. なめらかな波のまにまに浮き沈み君の人魚は赤身でしたか

5. 夏になれば天井に咲く花々と26℃に定めた暮らし

6. 共用部分にヤモリが住み着いて5階東の部屋のしんじつ

7. 新しい猫草おいて待ち受ける春風 インターフォンが鳴ってる

8. 改札に君待つ顔でたたずんで機械にんげん人間きかい

9. いくばくか鈍みを増したあごつきで今もおまえは孤独フリーク

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9首。今日は1日で9首!

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プロフィール

HN:
かるら
自己紹介:
秋山生糸/かるら。1985年生まれ。女性。ブログを通じていろいろな方々と交流していきたいと思っていますので、コメントなどぜひお気軽に残していってください。
2013年12月より短歌1日10首目指して更新中です。

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