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another morning

生きるように、綴ること。綴るように、生きること。

お気に入り詩・短歌ブログ

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短歌ドリル -アサーティブ-

1. 受け取った一秒あとに手放しているなるたけやわらかな手で

2. エルニーニョ現象による猛暑日に亡くなる人の迎えを思う

3. 朝夕にたっぷりの水受け止めてあなたの庭のトマトうつくし

4. 笑うときわずかに見える犬歯たちそのお似合いの闘争の果て

5. 呼ぶひとの数の名前を持つことは誰でもないのと同じこと

6. 殺すこと倒すっていうやさしさに僕らの夏はおおわれていた

7. アサーティブ・コミュニケーションふわふわの剣で切りひらいてく道行き

8. メモリ使用率に関する警告をスワイプしてる他人事じゃない

9. 仲の良い家族をやめて夜中じゅう千切りにする丸ごとキャベツ

10. ダンジョンで会う骸骨はだいたいが大腿骨を武器にしている

11. バッテリー残量僅か何回か叫んだものの今は黙せり

12. ポストから出前のチラシすべり出て地球住民として嬉しい

13. 牛乳をぶら下げてのぼる坂道で旅したがりの夕日に会った

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最近のツイッターに投稿したもの。

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短歌ドリル ー氷に乗ってー

1. 晴れの日に氷に乗って行ったまま戻ってこない白くまの傘

2. 綾鷹とココアが好きというひとに売る一匙の氷河湖のみず

3. 雨が降るあめがふるって狼は言いたいだけで遠吠えになる

4. 傷口に滲みだした水わたしもう自分のこと僕っていわない

5. 死火山になってるだろうあの窓に逃がした鳥が戻るころには

6. 氷河期よ至れもう一度だけきみと背中合わせに眠る夜のため

7. なまぬるい自我が芽生えて自販機を逃げたコーラを捕まえて飲む

8. さっきまで波間のクラゲだったけどあした免許の更新に行く

9. 死んでいく星の最後のひかり降る割れた看板だらけの街へ

10. 雨傘をなくしてしまいちるちると明日は待ちに待った終末

11. 裏通りのバー「人間関係」が喫茶「焼け野原」になってる

12. 飛行機でゆく距離よりはもう広くなることのないぼくの世界は

13. もう寝ちゃえ黒いけものに追われても次の日の出は4時20分

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広告が出っぱなしになっていた…。

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短歌ドリル ―スヌード―

1. スヌードをメビウスの輪のように巻く巻いたわたしはどこへ行くのか(お題「謎」)

2. 五十音すべてナイフとなるようだ誰かわたしをつかまえてくれ(お題「凶器」)

3. 自分から異物になっていたのかよガーゼの瓶を開ける手を見る(お題「瓶」)

4. もうすぐに今は昔のものがたり蛍光灯がまばたきをする(お題「昔」)

5. おやすみのスが木星についた頃ようやくぬくくなったつま先

6. 元気だよ頑張ってるよ遠くまで来たよ悔しがる顔が見たいよ

7. 時々はわたしを思い出してよねそして、いやぁな顔をしてよね

8.星に呼び掛けているのか懸命にかがやきすぎる町の灯りは(お題「命」)

9. あったかい肩にもたれて眠るうちハッピーエンドに至った映画(お題「つまらない」)

10. もうじきに夕日は海に溶けきって船よわたしを目指して帰れ(お題「船」)

11. 新聞のテレビ欄だけ見てたのがなんにも見なくなって秋晴れ(お題「テレビ」)

12. 母に会えばいつも決まった受けこたえ南瓜と茄子のあれが食べたい(お題「かぼちゃ」)

13. 今日も良く戦いました沈むようにジェラートピケに包まれて寝る(お題「パジャマ」)

14. 太陽がぎらぎら照らす崖ぎわに立ってる、これから飛ぶから見てて(お題「ぎりぎり」)

15. 言論は火花であった 今はただ夜じゅう吠えている輪転機(お題「輪」)

16. 人びとはみな流体に憧れていっせいに渡り出す青信号(お題「信号」)

17. だから君、近づいてくる台風をぜんぶわたしの名前で呼ぶな(お題「嵐」)

18. 笹の葉の青いとこだけ食みながらもぐもぐ揺れるパンダのまつげ(お題「中国」)

19. 放課後の音楽室のあえいおう半音ごとに空に近づく(お題「声」)

20. 歩道のすみに落っことされて潰れてもアイ、スクリーム、これがあたしだ(お題「叫」)

21. 異動者のオフィスの机磨きおりやがて九月の月の明るさ

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最近のツイートとうたの日の整理。

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短歌ドリル ―笛―

1. ほんとうは笛に生まれてきたかったせめて毎朝牛乳を飲む

2. 経理部でわたしひとりが切り株に掛けてイチョウの葉を数えてる(お題「席」)

3. 見渡した窓の明かりをぷちぷちと一つまたひとつ潰してみたし(お題「窓」)

4. ごめんねを言えないでいる君の目に首長竜が浮上している(お題「首」)

5. 冬のこと手触りのよい記憶だけウールマークのように永遠(お題「毛糸」)

6. 大晦日からはみ出したドラえもん未来で会おうねと手を振って(お題「藤子不二雄」)

7. 飲みすぎたなぁハロウィンの翌朝の渋谷の道のような身体だ(お題「道」)

8. 紺色の上着をかしてあげるから帰ろう、いちばん星が光った(お題「紺」)

9. 不器用なイルカもやがて跳ぶことを覚えてただのイルカになった(お題「イルカ」)

10. 青色のクーピーばかりいつだって短くさせる世界が好きだ(お題「短」)

11. 今朝、夢のなかで守ってくれた人を夫にすると決めて木枯らし(お題「結婚」)

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うたの日のものを中心に。

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短歌ドリル ―廃墟の香り―

1. 毒のある言葉ひとかけ きっとこの白雪姫は目を覚まさない (お題「姫」)

2. 金色の小石ならべて夕まぐれあの一言の正誤をしらべ (お題「誤」)

3. ヒーローとして旅立った少年が誰かの最終ボスになる道 (お題「ヒーロー」)

4. 行く年と来る年があり行く年が行ったその先のことを知りたい

5. 人間でよかった捨てられるときに最大級に泣き叫べるし

6. 父さんとすすったカップヌードルのカレー味だけ あのスキー場 (お題「スキー」)

7. とろとろ歩きやがってと毒づいて気付けばひとりぼっち 早足

8. バスタブを隅まで磨く 明日こそわたしはわたしになれますように (お題「祈り」)

9. いちばんめの引き出し軽くノックしてよい一年でありますように (#よい一年でありますように短歌 で投稿)

10. かじかんだ指にぬるま湯ひりひりとそういうことだ泣いてしまった

11. 一週間ぶりに帰ったアパートはすでに廃墟の香りし始め
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最近のもの。11首。
かつて人魚だった泡を抱きしめて今日も響いています海鳴り

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プロフィール

HN:
かるら
自己紹介:
秋山生糸/かるら。1985年生まれ。女性。ブログを通じていろいろな方々と交流していきたいと思っていますので、コメントなどぜひお気軽に残していってください。
2013年12月より短歌1日10首目指して更新中です。

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