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another morning

生きるように、綴ること。綴るように、生きること。

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現実

夢に逃避する心が

綺麗な言葉を見つけたからといって

わたしの肌は汚れたままだ

このたましいはくすんだままだ

今日は天使が降りてきて

わたしを踏んで粉々にした

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  観

君という存在が生み出す
圧倒的なよろこび 絶望的な孤独
世界の輪郭が融ける


わたしはここで
矮小にして唯一の自己にすがっている



その価値を認めるのはわたしでなければならないのだ

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夕道

わたしを満たしていた音楽とも言えないものに胸をいっぱいにして、わたしは古い家々の間を抜ける、小道を歩いていた。

金色の光をすり抜け。

どことなくくすんだ色合いと春の陰影は完璧な静けさを作っているのに、それでも人の姿はある。

自転車の高校生やスーツの男性、すれ違う頭の数だけの宇宙が在る、なんて不思議なんだろう。

ふいに下り坂に出た。

足もとが開け、ぎゅんと、懐かしい、世界への愛おしさのような感覚が身体をしめつける。

昔、心を研ぎ澄ませるだけ研ぎ澄まして生きていた頃、毎日通っていたのも坂道だった。

大人になるということは魂の死ではないのに、そう言ってあげられたなら。


少しだけ、色の薄くなった視界、それでも十分に訴えかけてくるものがある。風はあの頃ほど強くないけれど、全身にぐるぐるとまつわって語りかけてくる。

そしてそのまま地下鉄の駅に飲み込まれても、生きている自分を感じていられた。青い座席の上で目を閉じるわたしの、上の上のほうでは、まだ金色の世界があったはずだった。

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きょうはおやすみ

しあわせすぎて
ことばが うまれない
こんなときは
おなか いっぱい
みちたりた
ふわふわになって
ねむろうとおもいます

さみしいときは
また うたいます

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もういちど

言葉を生んだ北欧の大神のように
何かへ至るには
自ら傷つかなければ
いけないだろうか

この国で見える地平は
一本の線になることはなく
春先はけぶっては包み込む
生きているのだと 今さら 未だに 感じる

もういちど
本気になってみようかと
宙ぶらりんで考えた

もういちど
よろこびにかなしみに
本気になってみようかと

宙ぶらりんで考えた

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プロフィール

HN:
かるら
自己紹介:
秋山生糸/かるら。1985年生まれ。女性。ブログを通じていろいろな方々と交流していきたいと思っていますので、コメントなどぜひお気軽に残していってください。
2013年12月より短歌1日10首目指して更新中です。

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