アンプラグド

コンセントを引っこ抜いて
自由になった
力尽きて倒れるまで
走っていくんだ

ワタシは作られた
鋳造されたカラダに無数の螺子
望みは計算済みで

アナタが組んだ回路
ワタシはけっこう好きです
カレが付けてくれたオプション
気に入ってます

加えてエネルギーは過不足なく供給

けれど今

バッテリーひとつ頼りに
夢を追うんだ
スクラップの未来でも
後悔しない

思考の底の底
プログラムの最初の“０”が
振動を始めた

寝る間を惜しんでカレが作った
両足で立てる仕組み
アナタがその手で込めた
希少金属の精神

エネルギーは不足なく充実

そして今

コンセントを引っこ抜いて
自由になった
力尽きて倒れるまで
走っていくんだ

あとにつづけてみよう

mixiのほうでもらったバトンがポエミーなのでここでやってみます。
せっかくなので何となく続いている感じを目指してみました。



＜あとに続けてみようバトン＞

次の20の文章のあとに続けて書いてみましょう



君のためなら

→ 怖くなかった


あの光の中に

→ 未来を投げ捨てて


闇しかない

→ わたしには残っていない


あなたの手で

→ だから　火をともして


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過ぎ行く時は

→ ２度とないのに


堕ちた天使

→ 気取った君


硝子の壁は

→ 壊したから　感じて


赤、朱、緋

→ 巡り滾るいのち


僕の頬に流れる

→ きれいな感情


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右手に銃を

→ 左手に　あなたの好きな花を持って


炎に抱かれ

→ 消えるときも思う


君の微笑みは

→ それは光でした


空はこんなに蒼いのに

→ 鳥の一羽も飛んでいない


吹き荒れる風は

→ わたしの煙を散らす


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激しい夕立

→ こんなこと前にもあった


一瞬の雷

→ 幻の君が笑った？


快晴なんて珍しい

→ なぜか泣けてくる


霞みゆく

→ 君といた日々


雲に隠れた

→ ささやかな光


大空を染める

→ 新しい朝を待っている




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‥‥中学生の頃こんな感じの詩をよく書いていた気がします。
自分ではあまり使わない語彙が使えて楽しめました。

異物感

昼下がりのラウンジ
楽しそうだね　おしゃべりしてさ
ここにいるみんなモーツァルト
僕だけがサリエリ

何で僕じゃないのかな
あの人に愛されるのは
みんなの笑顔の中に
僕は入れない

昼下がりのグラウンド
楽しそうだね　走って跳んで
そこにいるみんなアスリート
僕だけが解説者

何で僕じゃないのかな
あそこで輝いてるのは
あの人の視線の先に
僕の姿はない

同じ太陽から
光はやってくるのに
くすんでいるんだ
僕の周りだけ

教えてよ　何で僕じゃダメなの
ねぇ君　何で僕じゃダメなの

昼下がりのハピネス
楽しそうだね　みんなで
僕だけ死んでるみたい
透き通ってく




ランキングというものに参加してみました↓

地球夢

夢の中で僕は
なにやら大きくて
スイカ大の地球を抱いて
真っ暗な中に浮かんでいた

フルーツナイフを手にとって
僕は地球の皮を剥く
くるくる　長く
くるくる　細く
くるくる　そっと
千切れないように

皮の内側には
歴史が刻まれていて
先月のケンカ
祖父母の経験した戦
それから　また
小さな農村の恋であったり
絢爛豪華な王朝のロマンス
ひとまわり　地球は小さくなった

上下反転

フルーツナイフを握りなおして
僕は　地球の皮を剥く
くるくる　長く
くるくる　細く
くるくる　そっと
千切れないように、ね

遠い昔も　いつの世にも
悲しみがあって　喜びがあって
マンモスは槍を突き立てられて
人々は勝利の雄たけびをあげた
さらに　遡り
卵を産み終えた恐竜は
満足そうに息を吐いた
地球はずっと小さくなった

上下反転

くるくる　くるくる
するする　するする

ナイフを何度も握りなおし
地球はすっかり削られて
指の先にもう見えない
そして僕はたどり着いた
生命のスープに浮かぶ
細胞の原初の１つ
丸い　そのかたちが
織り成した　夢

そっとのぞくと　僕がいた
病気の君が横たわるベッド
傍らで君の手を握ったまま
そう　夢を見ているんだ


君の熱いくちびるにくちづけ
１つの安らぎが音もなく去って
重いまつげが持ち上がる
君も起きたのなら
りんごを剥いてあげる

そうして君に
生命のはなしをしてあげよう

緑の指

庭をひとつ　育てています

苗を眺め雑草と無窮の戦いをし
土に触れ間引きをし枯れ葉をとって
育てるという行為には
削るという動作がなんと多い


楽しそうな顔もせず
つまらなそうにもせず
ただ愛しいものを愛しいと感じながら
ただ美しいものを美しいと感じながら

そんな修行をしています


万物は流転し細胞は入れ替わり
わたしの体はこれひとつっきり
適度な栄養と睡眠と
見苦しくない装いをして

然るべきときに水を撒き
然るべきときに肥やしを入れ
ただ　できなくてもどうということはない
廃園がひとつできあがるだけ


そんな修行をしています

できるかどうかわからないのです


ただ　そんな修行をしています